診療科・部門案内

臨床心理部門

 緩和ケア病棟での患者・家族のこころのケアをより充実させることを目的として、2015年4月より常勤の臨床心理士が配属されました。徐々に活動範囲を広げ、現在は小児を含めた全ての病棟・外来にて、より専門的なこころのケアが必要な患者・家族への心理的支援を行っています。また、患者の命を預かるというプレッシャーや感情労働によるストレスも少なくない病院職員のメンタルヘルスケアにも従事しています。

主な業務内容

1. 患者・家族への心理的支援

 o 心理アセスメント:観察や面接における対話、また心理検査(知能検査、性格検査、不安やうつのスクリーニング・せん妄スクリーニング)等を用いての患者の心理状態の評価
 o 心理療法・カウンセリング:病気の告知後の心理的ショックへの対応、病気や治療に伴う不安やストレスを軽減するための支援。痛みや症状の管理に伴う心理的サポート
 o 家族へのグリーフケア(家族への悲嘆の対応)
 o 患者・家族への心理教育:病気の理解を深め、心理的な負担を軽減するための情報提供

2. 医療スタッフとの連携

 o 医療チームの一員として、医師や看護師ら多職種と連携し、患者の心理的側面を考慮した治療のサポート
 o 医療者自身のストレス管理やメンタルヘルスのサポート

3. 心理療法の提供

 o 来談者中心療法を主としたカウンセリング
 o リラクセーション技法等を用いた心理療法の実施
 臨床心理士は、患者の心理的側面のアセスメント、心理的側面へのアプローチを行いながら医療チームの一員として多職種と連携し、患者の治療やケアの質の向上、患者・家族の心理的負担の軽減を目指しています。
 また患者への質の高い医療提供に直結する病院職員のメンタルヘルスケアにも力を入れ、職員のストレスや不安に対する個別カウンセリングや、バーンアウト(燃え尽き症候群)予防のための心理的支援を行っています。看護部を中心とした他部門と協働し、ストレス対処やセルフケアに関する心理教育等を中心としたメンタルヘルス研修・教育の充実も目指しています。職員のメンタルヘルス調査やストレスチェック、メンタルヘルス不調による休職者の復職支援など、職場のメンタルヘルス向上のための活動を担っています。

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