いままでは離れた場所で活動していた4つの部門を2016年4月から1カ所に集約してクオリティーマネージメントセンター (QMC)として発足いたしました。診療部や看護部など縦割に対して横断的に病院全体の質を保ち向上させる部門ですが、1カ所に集約させることでさらに各部門の連携を高め効率的に運営して参ります。
医療安全推進部は医療事故防止をはじめとする医療安全の向上のために組織横断・部門横断的に活動を行えるよう設置されました。現在、副院長を医療安全推進部長として、専従セーフティーマネージャー1名、専任セーフティーマネージャー2名の計3名のスタッフがその任にあたっています。
当センターの基本方針の策定や医療安全に関わる委員会などを開催しています。また毎週月曜日の朝には医療安全カンファレンス を開催しており院長、副院長をはじめ各部門の責任者が集まって速やかな報告、共有が行えるようになっています。
医療事故報告、ヒヤリ・ハット報告制度の運用や情報収集を行い適時リスク評価やそれに基づいた事故の発生予防、再発防止策の 立案、フィードバックを行います。
十分な事故発生前の対策はもちろんですがひとはエラーを起こすものであるという考えに基づき、エラーが発生したとしてもいか にその影響を小さくできるかが重要です。平成27年度からは医療事故調査制度がスタートされ事故調査システム構築にも積極的に 取り組みます。
インシデント、ヒヤリハット事例が遅延なく報告され効果的な共有とそれをもとにした安全環境が構築できるよう努めています。 そのほか医療安全研修会による職員資質の向上やリスクマネージメント委員会による院内ラウンド、医療安全情報の提供など取組 みを行っています。
患者相談、患者の権利や説明と同意、正確な診療録の記載、医療の質、個人情報保護、臨床倫理、防災・防火対策、災害対策な ど、担当する関係部署と連携を取りながら調整を進めます。
ICT(InfectionControlTeam)として院内の感染症に関する情報を共有し、週1回の院内ラウンドを行い、感染対策の調査と早期介入を行っています。感染対策委員会や感染対策リンクナース会と協働し、感染症多発発生時や早急な感染対策が必要な時にはすぐに行動できるように体制を整えています。感染管理において、実践・指導・相談の役割を担い、感染対策マニュアルの適時改訂や職員への研修を行っています。また、抗菌薬適正使用支援チーム(AST:AntimicrobialStewardshipTeam)としては、細菌検査結果や抗菌薬の使用状況を把握し、抗菌薬適正使用の支援を行っています。感染管理を通じて医療の質の向上に努め、抗菌薬を適正に使用することで薬剤耐性菌の発生を減少させて参りますので、感染対策に関する相談・抗菌薬の適正使用に関する相談等があればいつでも声をかけて下さい。
患者支援部門は本館6階クオリティーマネジメントセンターにデスクを置き、がんを含めた慢性疾患や高齢者の在宅医療、私のカルテ運用等に関する相談を担っております。疾患によって生じる経済的・心理的・社会的な問題に対して、患者さんや患者さんを取り巻く環境を考慮し、MSW、がん支援相談員、および多職種と一丸となってサポートを行っております。また、入院前の生活の場に戻すことを基本と考え、 外来から患者さんの入退院支援に取り組み、在宅支援や転院の調整を行い、患者さんや患者さんを支える方々にとって安心な医療・福祉・介護の提供に日々努めております。
患者さんが安心して退院・社会復帰出来ることを目標に、早期から介入・支援していきます。また、かかりつけ医・訪問看護ステーション・居宅介護支援事業所・介護施設等と連携して包括的にサポートします。
患者さんご家族からの疾病に関連する心理的・社会的・経済的な生活上の様々な相談に対して専門的な視点を持って対応し、相談内容に応じて他部門と連携・協働して支援しています。
褥瘡とは、「床ずれ」とも言われるように、皮膚のズレ・摩擦も原因の1つであると言われるようになりました。褥瘡は誰にでもできるわけではありません。患者さんそれぞれの動く能力、栄養状態、失禁しているなどの身体状況、使用している寝具や介護力などの環境や状況・ケアの要因などにより、褥瘡の発生は異なります。褥瘡予防に対する取り組みとしては、褥瘡に関する診療計画書に基づき予防ケアの実施、適切な体圧分 散寝具の提供ができるように、リンクナースと共にスタッフへの教育、指導を行っています。また、栄養・ 褥瘡管理委員会と協力し栄養状態の改善への対応も行っています。ストーマケア(人工肛門)は、患者、家族が安心し、納得したうえでストーマケアが受けられるようにリンクナースと共にスタッフへの教育、指導を行っています。