診療情報管理室では5名の診療情報管理士が、入院患者の傷病名・手術・処置・病理組織型・化学療法・紹介医療機関など様々な診療情報データを入力管理し、学会や研究等、必要に応じて情報提供しています。
また、1993年より当院独自システムで院内がん登録を行っていましたが、2011年診断分からは、国立がん研究センター(以下国がん)より提供の院内がん登録支援ソフトを使用し、登録データを全国集計・熊本県のがん登録統計・予後調査、QI 研究のためにデータ提出を行っています。診療情報管理士1名は、国がん主催のがん登録実務中級者認定資格、2名は初級者認定資格を取得しており、熊本県がん診療連携協議会幹事会がん登録部会主催の研修にも毎年全員参加し、より精度の高いがん登録を目指しております。
2022年診断症例を例に挙げますと、全登録件数は409件で、上位5部位は大腸・肺・胃・膵・乳房の順となります。大腸がんが1番多く、全がんに対し約30%を占めます。また当院では、膵が約10%を占め上位5部位に入るのが特徴的でもあります。
がん診断後の初回治療は、手術が最も多く約51%を占めており、その内の約半数以上は鏡視下で手術を行っています。次に化学療法が多く約32%を占めており、手術との併施、放射線治療(連携医療機関での実施)との併施も行っております。大腸がんの約34%、胃がん約54%は、早期がんであり、内視鏡的治療も多く行われております。
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