循環器内科では高血圧や不整脈、虚血性心疾患、心不全などを中心に幅広く循環器疾患一般を診療しています。手術など高度な治療が必要になった場合には、熊本大学病院循環器内科をはじめとした高度専門医療機関と連携して診療を進めますので、まずは循環器診療の窓口としてご紹介いただければと思います。
高血圧患者さんは日本全国で4,000万人いると言われるほどありふれた疾患です。当科では腎動脈狭窄や副腎腫瘍など二次性高血圧の精査を行っておりますので、初めて高血圧を指摘された方、急速に血圧が上昇してきた方、難治性高血圧の方などいらっしゃいましたらぜひご紹介ください。
心筋虚血が疑われる患者さんをご紹介いただいた場合、問診の上で心エコーやトレッドミル運動負荷試験、あるいはホルター心電図で初期評価を行います。必要があると判断した場合には320列マルチスライスCTによる冠動脈評価を行います。また腎機能が低下していて造影が難しい患者さんについては、心臓MRI検査を非造影で行っています。有意な狭窄・閉塞を認めた場合には、経皮的冠動脈ステント留置術も施行いたします。ただし経皮的冠動脈アテレクトミーや冠動脈バイパス術が必要な場合は、他施設に診療を依頼することもあります。
当院では動悸の原因となる期外収縮や心房細動など、日常的に見かけることの多い不整脈の評価・治療を行っています。とくに心房細動は初期のリスク評価が重要であるため、多くの患者さんをご紹介いただいております。また洞不全症候群・完全房室ブロック・徐脈性心房細動の患者さんに対しては心臓ペースメーカー移植術を行っています。
昨今のペースメーカーはMRI対応の機種が主流となってきました。当院では1.5Tおよび3TのMRIを有しており、ペースメーカーが留置された患者さんのMRI撮像も積極的に行っております。まずは当科もしくは放射線科にご相談ください。
人口の高齢化に伴い、高齢者の心不全症例が著しく増加しています。まさに心不全パンデミックと呼ばれる状態に近づきつつあります。当院でも入院患者さんの半数以上がこの高齢者心不全で占められています。心不全患者さんは種々の心疾患を背景に、腎機能障害をはじめとして多くの並存疾患を抱えています。当科でも他診療科と連携しながら心不全管理を行っています。
また昨今、末期心不全の緩和ケアが重要視されてきています。当科でもACP(advancedcareplanning)を取り入れ、いかに末期心不全患者さんとそのご家族の満足度を高めながら終末期を過ごしていただけるかを考えながら診療しています。心不全の緩和には症状を改善させるための積極的な治療も欠かせません。在宅などでお困りの患者さんがいらっしゃいましたら、一度お声かけください。
就寝中の無呼吸は交感神経を活性化し、高血圧や耐糖能障害、ひいては心筋梗塞や脳卒中といった血管イベントを増加させることが知られています。このため当科では積極的に睡眠時無呼吸の検査・治療を行っています。
外来でスクリーニング検査を行ったあと、適応があれば一泊入院でポリソムノグラフィー検査(PSG)を行い、無呼吸のタイプや重症度を把握します。そのうえで適応があればCPAP(持続式陽圧呼吸)治療を導入します。
当科では病診連携を密に考えており、CPAP導入後、安定した段階でご紹介いただいた医療機関への通院・CPAP治療継続をお願いしています。紹介元の医療機関でCPAPの取り扱いがない場合、当院での維持管理も可能です。循環器疾患の有無にかかわらず、無呼吸が疑われる患者さんがいらっしゃいましたらいつでもご紹介ください。
役職 | 内科系診療部長 兼 救急科部長 |
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卒業年度 | 平成4年卒 |
外来診察日 | (初診)月曜日、木曜日(再診)水曜日 |
睡眠時無呼吸外来 | 月曜日、水曜日、木曜日 |
資格等 |
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役職 | 循環器内科部長 |
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卒業年度 | 平成12年卒 |
外来診察日 | 火曜日、水曜日、金曜日 |
資格等 |
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