当院について

熊本地域医療センターだより

シリーズ企画「友達の輪~Relayトーク」第25弾

中村 憲史
なかむらファミリークリニック
中村 憲史 先生

 こんにちは!熊本市武蔵ヶ丘、なかむらファミリークリニック内科の、中村憲史です。開業当初は不安だらけの毎日でしたが、地域医療センターの皆様に育てて頂き、今も、無事に毎日の診療が出来ております。改めて皆様に心より感謝申し上げます。
 これまで、多数の患者さんが、診察、検査、手術でお世話になりました。「より良い治療のために、地域医療センターへ」と受診して頂くと、皆、「行って良かった」と喜んで帰ってこられます。先生方の的確な治療、看護師さん、技師さん、事務職員さんらの親身で温かい応対や美味しい食事に満足されているようです。
 しかも、かかりつけ医が無理なく診察できるレベルまで治療してくださるので、助かります。「かかってよかった」「紹介してよかった」これからもそんな素晴らしい病院であって頂きたいです。新病院の建設も心待ちにしております。
 私の身の上話で恐縮ですが、病気で他界した外科医の父親からクリニックを引き継ぎ、26年が経ちました。31才で、皮膚科医の姉(現;熊本かよこクリニック院長)中村佳代子と一緒に開業しました。夜間診察、日曜終日診察を掲げ、長時間診察していました。幼な子を抱えた姉には、随分と無理をさせてしまい、今でも申し訳なく思います。週1度、水曜日の休日を楽しみに、若さとやる気だけで診療しました。姉はその貴重な休日にも、小手術の研修に行っており、本当に頭が下がる思いでした。
 当時、急に開業医に転身した私は、患者さんからの要望に右往左往でした。腰が痛い、膝が痛い、頭が痛い、眠れない、etc。ネット検索も不便な時代でしたので、教科書を読んでこなすしかありませんでした。そんな頼りない新米開業医でしたので、地域医療センターの先生方には、何度も助けていただきました。私の専門の消化器内科の先輩方である明石先生、清住先生、木庭先生、尾田先生、田村先生は元より、糖尿病代謝内科の笹原先生、循環器内科の平井先生には、何度もお世話になりました。笹原先生には、重症の糖尿病性ケトアシドーシスに陥った患者さんを夜通し治療し救命して頂きました。夜にも関わらず、疲れた様子を微塵も見せない先生の明るい笑顔を、今も鮮明に記憶しています。当院で診断した胃がんや大腸がんの外科手術を、見学させて頂くこともありました。内視鏡検査室では、当院スタッフの見学や内視鏡技師資格の取得に際しても、淡路技師をはじめ皆様に貴重なアドバイスを沢山頂いたことも心から感謝しています。
 近年は、クリニックに来る患者さんの要望は、生活習慣病中心に変わってきました。私も年を重ね、子育ても経験し、患者さんと深く関われるようになり、仕事や家庭環境を分かっているかかりつけ医ならではの治療法の選択に心がけています。上通りでは、「熊本の女性をキレイに元気にしよう!」と姉も元気に診療しています。姉弟共々、これからも熊本の地域のために頑張っていきたいと思っています。
 次回は、同じ武蔵ヶ丘で、在宅医療に熱心に取り組んでいらっしゃる、清藤クリニック清藤千景先生へバトンを繋ぎます。どうぞよろしくお願いします。

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