当院について

熊本地域医療センターだより

シリーズ企画「友達の輪~Relayトーク」第23弾

吉村 良平
よしむらクリニック
吉村 良平 先生

皆さんこんにちは。熊本市東区の熊本赤十字病院の近くで内科医院をしております。内科・糖尿病内科を看板に出しておりますのでどうしてもDM患者さんが多くなりますが、喘息、胃潰瘍、心不全、ウツ、アレルギー性鼻炎、SAS、白血病、小児、不眠相談、嫁姑相談、介護認定、水虫相談、なんでも来られますので、万屋的勉強を心がけています。
 現在、2ヶ月毎のペースで内科出勤協力医として土曜準夜帯にお世話になっていますが、私と地域医療センターとの関わりは、卒後すぐに熊本大学の旧代謝内科に入局した時から始まります。当時は臨床ローテートがなく、入局してすぐは病棟での狭い範囲の研修に終始します。温度ボードの書き方、血糖ターゲスだの、インスリンの使い方だのに明け暮れる日々で、一人前の内科医どころか1/4人前にも到底及ばず、優秀な学生であったならいざ知らず、「熊大硬式テニス部医学科」を卒業した私にまともな内科診療ができるはずがありません。当時の教授から「お前らは藪医者以前に、草すら生えてない土手医者や!」と叱咤激励されておりました。
 そんな私たち(そんな代謝内科研修医は私以外にもそんなのが数人いたので「私たち」と言うておきます)にとって恐怖だったのが、たまに回ってくる地域医療センターの内科当直でした。生活費を稼ぐための老人病院の寝当直にさえビクビクして行っていたのに、救急車がバンバン来るぞ~、真夏の肝試し~、どうしてもの時は医局に電話してヨカけん、なんて脅すバイト割り振り当番の先輩の嬉しそうな顔は忘れません。
 いざ地域医療センターに到着してみると、なぜか当時の看護師さん達は非常に怖い顔をしていて(それは先輩方から「地域医療の Ns はちょー怖いけんね、なんでもハイハイと聞いておけよ」と吹き込まれていたせいなのか、当直そのものにビビっていたのか、その両方かは不明)、わからない患者が来ると、こういう時ここの先生方はどうしてます?攻撃でなんとか乗り切っていた気がします。ヒマな晩でもおちおち眠れないので完徹で過ごし、あの頃の貴院に良い思い出はありません。それから有余年、大学院やいくつかの病院勤務を経て、20年ほど前から一人医療機関に勤務するようになって、地域医療センターの内科協力医として再び出務することになりました。さすがに経験値は真夏の肝試しの頃とは違っているので仕事上の不安はほぼありませんでしたが、こわーい看護師さん達におびえながら出勤してみると、なんとまったく別の病院に来たかのように皆さん優しくてカッコいいではありませんか。
 すっかり安心して、それ以来楽しく(楽しくもないけど)勤務させてもらっています。いまや優しくなった看護師さんや事務の方の素早い対応、重症らしきケースが来た時の常勤 Dr のサポートにも大変助かっています。また、勤務中の夕食は検食をいただきますが、吸い物がいつも美味しい。吸い物以外も美味しいですが、私は地域医療センターには吸い物を楽しみに行っていると言っても過言ではありません。さすがに大げさ?(これだけ言うておくと次回からお刺身くらい付くかもしれません)。
 普段、ひとり医者で仕事していると忘れてしまう、大きな組織での発想や安心感を思い出せ、また他の Dr の治療内容を垣間見て自分の仕事を振り返るいい機会になっています。また代謝内科の笹やん、循環器内科の平井先生、最近開業した消化器内科の田村先生など旧知の Dr に会えるのも楽しみです。コロナ初期には貴院は大変なことになりましたが、万全の対策で乗り切られ、我々も(少し)安心して出勤協力することができました。これからも自分の勉強のためにも可能な限り出勤協力を続けていく所存です。どうかよろしくお願いいたします。
 次回のこの欄は、同級生であり飲み友であり、学生の頃は「お前みたいにテニスばかりしている奴が医者になるのは俺あ許せん!」と暖かく励ましてくれた菊陽よしもと小児科の吉本寿美先生を推薦します。

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