当院について

熊本地域医療センターだより

シリーズ企画「友達の輪~Relayトーク」第17弾

前原 優一
まえはらクリニック
前原 優一 先生

 医師会会員の皆様、はじめまして。私は、2021年10月中央区に開院いたしました、腎臓内科・内科・歯科 まえはらクリニックの前原と申します。この度、開院前の内覧会にお越し頂きました、たかき消化器内科の高木功先生からのご紹介を頂き、原稿を書いています。私は、沖縄県出身で、地元の琉球大学医学部を卒業した後、琉球大学医学部第三内科(現 循環器・腎臓・神経内科学講座)に入局し、国立病院機構九州医療センター、沖縄の県立那覇病院(現 南部医療センター・こども医療センター)で、主に全身血管病(脳血管障害、虚血性心疾患、心不全、腎不全など)を中心に内科救急疾患全般について研修しました。脳血管障害や心疾患の後遺症のため生活状況が一変してしまった患者さんを診るたびに、予防の大切さを痛感しました。その後、一端臨床を離れ、九州大学大学院で生化学的手法を用いた基礎研究を通して論理的思考を身に着けました。その後、「慢性腎臓病(CKD)が末期腎不全だけでなく、心血管病の独立したリスク因子であり、これらの予防のためには腎臓の健康状態を維持する必要がある」という視点のもと、腎機能の維持を目指す腎臓内科を専門とすることとしました。2013年春に熊本市に移住し、如水会 嶋田病院 腎臓内科医、令和会 熊本整形外科病院で腎臓内科部長として勤務しました。両院において、熊本市の透析導入患者数減少を目指したCKD対策事業に携わり、尽力して参りました。

 ところで、私のクリニックは、透析を行わず、腎臓内科に歯科を併設するユニークなクリニックです。歯科を併設したのは、歯周病が動脈硬化進行のリスクであり、いわゆる「メタボリックドミノ」の上流に位置すると考えられていることから、歯周病の予防、治療は私が目指す診療に不可欠であるという考えに基づいています。医科、歯科ともに、生活習慣病治療を通して社会に貢献できるよう、日々の診療に励んでいます。

 地域医療センターは、これまで内科、外科問わず、紹介患者を快くお受け下さり、大変心強く思っております。開院後は、地域貢献のため、月に1回程度出向させてもらっております。今後とも宜しくお願いいたします。

 次回は、唐木クリニックの唐木將行先生にお願いしました。唐木先生には、しばしば、腎疾患とも関連する慢性上咽頭炎の評価を行って頂き、日ごろからお世話になっております。それでは、唐木先生、宜しくお願いします。

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